今だからとってほしい栄養素、ビタミンD
ビタミンDってどんな栄養素?
ビタミンD は骨の健康に大切な栄養素であるカルシウムの吸収を促進し、骨の形成と成長を助ける働きをしています。
■不足するとどうなる?
カルシウムの吸収が低下し、大人では骨軟化症、子供ではくる病が起こるといわれています。
また、骨粗鬆症にも関与しており、骨の健康が心配な方はカルシウムだけではなく、ビタミンDも意識して摂取しましょう。
■摂りすぎるとどうなる?
食事からは摂りすぎの心配はないといわれている栄養素ですが、摂りすぎると高カルシウム血症、腎障害、骨軟化組織の石灰化障害がおこるといわれています。
サプリメントや健康食品、お薬を飲んでいる方は、重複して摂取していないか注意をしましょう。
摂取目安量
年齢 | 男性 | 女性 | ||
目安量 (μg/日) |
許容上限量 (μg/日) |
目安量 (μg/日) |
許容上限量 (μg/日) |
|
0~11(月) | 5.0 | 25 | 5.0 | 25 |
1~2(歳) | 3.0 | 20 | 3.5 | 20 |
3~5(歳) | 3.5 | 30 | 4.0 | 30 |
6~7(歳) | 4.5 | 30 | 5.0 | 30 |
8~9(歳) | 5.0 | 40 | 6.0 | 40 |
10~11(歳) | 6.5 | 60 | 8.0 | 60 |
12~14(歳) | 8.0 | 80 | 9.5 | 80 |
15~17(歳) | 9.0 | 90 | 8.5 | 90 |
18歳以上(歳) | 8.5 | 100 | 8.5 | 100 |
妊婦 | 8.5 | ー | ||
授乳婦 | 8.5 | ー |
*妊婦、授乳婦では耐容上限量の掲載がありませんが、 耐容上限量がないということではありません。通常時の耐容上限量を参考に、適度な摂取が大切です。
*日照により皮膚でビタミンDが産生されることを踏まえ、フレイル予防はもとより、全年齢区分を通じて日常生活において可能な範囲内での適度な日光浴を心がけるとともに、ビタミンDの摂取については、日照時間を考慮に入れることが重要です。
*食事摂取基準2020年より
ビタミンDが多く含まれる食品
ビタミンDは魚介類、きのこ類卵類、乳製品に含まれます。
食材 | グラム | ビタミンD量 |
鮭 | 1切れ(80g) | 25.6 |
さんま | 1尾(100g) | 14.9 |
ぶり | 1切れ(80g) | 6.4 |
しらす | 10g | 6.1 |
鯖 | 1切れ(70g) | 3.6 |
舞茸 | 1/2パック(45g) | 2.2 |
卵 | 1個(65g) | 1.2 |
干ししいたけ | 2個(8g) | 1.1 |
牛乳 | 1杯(200ml) | 0.6 |
しめじ | 1/2パック(45g) | 0.3 |
■ビタミンDの摂取のポイント
お魚一切れで一日の目安量がクリアできます。1日のお食事の中で、
1食お魚を食べることを意識してみましょう。
毎日お魚を食べるのは難しい…という方でも、おにぎりならば具材は鮭を選んだり、副菜はキノコのマリネを選んだり、朝食の飲み物を牛乳変えたりと、身近な食品で摂取できる栄養素ですので、少しずついろんな食材から摂ることでも目安量をクリアすることができます。
また、ビタミンDは脂溶性ビタミンなので、油と一緒に摂取するのがオススメです。キノコ類はソテーし油で調理するなど、調理法も工夫してみましょう。
■管理栄養士からの一口メモ
今だからこそ摂ってほしい栄養素
ビタミンDは食事からの摂取だけではなく、紫外線を浴びることで体内でも合成されます。
コロナが流行したことで生活様式が大きく変わり、外出を控えお家で楽しんだり、在宅勤務になったりと、日光を浴びる時間が短くなった方が多いのではないでしょうか。日光に浴びる時間が短くなると、ビタミンDの合成量が低下してしまいます。
また、年齢と共に体内で合成されにくくなるといわれていますので、食事からビタミンDを摂取する習慣をつけておくと、不足する心配がなく安心です。